竹田ネロ(kirin)さんインタビュー


——そもそも、男性緊縛の作品を作ろうと思ったきっかけって何だったんですか?

「単純に、“なかった”んですよね。

女性目線で見ていいと思えるものが。」


——なるほど!ない、というと?

「検索すると、どうしても女性が消費される構図ばっかりで。もちろんそれも一つなんですけど、それだけじゃないよなって。」

「女性が男性を見てもいいし、男性同士でもいいし。“お仕置き”とか“支配”だけじゃない関係性もあるはずで。やっぱりどうしてもAVに出てくる印象が強いかなーとは思うんですが、そういう視点もちゃんと形にしたかったんです。」


——最初は同人からスタートされたんですか?

「そうです。完全に趣味で(笑)

パンケーキ屋で働いてた普通のお兄さんを縛って、写真集にして。」


——情報量が強い(笑)

「でもそれがバズって、“あ、需要あるんだ”って初めて実感しました。」

「当時は本当に男性緊縛の資料がなかったんですよ。だから逆に、作るしかなかった。それで、出版社の方に見つけてもらって緊縛男子っていう形で書籍化させていただきました!」


——すごいですね!確かに当時はなかったと思います!男縛ってるの初めて見ましたもん!これだーーーーってなりました!!ちなみに作品として意識していたことはありますか?

「入口をちゃんと開くことですね。

緊縛って怖いイメージがあるから、最初はファッション誌っぽく、白くてピンクの縄の表紙にして怖くないよ〜!って感じで!なので続編の緊縛男子2は最初が大丈夫だった人向けにちょっと雰囲気を"そっち"に寄せて、黒い背景に赤い縄の表紙にしました。」


「また、“彼氏を縛ってみたいな”くらいの温度でもいいから、まず触れてもらうことを優先しました。なので巻末にも少し縄の縛り方や始め方もコラムとして載せてます。そこから、もう少し深い世界にも入ってもらえたらいいなって。」


——あの巻末いいですよね!入り口として本当にいい導入だと思います!

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(話は進み)


——忍たまのキャラとかどうですか?


「“見せようとしてる人”はあんまり好きじゃないです。俺どう?みたいなのは萌えないかな」


——なるほど!?なんでですか!?

「なんかこう、自分にあんまり興味なさそうな人。ちょっと距離があるというか、こっちを見てない感じ。」


——え?土井??


「(笑)その人の中に“埋まらない何か”があるほうが、縛られたときに響くんですよね。この人のことを私は癒せないんだろうなっていう影のある人の方が良い。縛られてる時に何を考えているのかわからないくらいがいいですね。」


——え?土井!?


「逆に、“どう?俺”ってなると一気に冷めちゃう。例えば滝夜叉丸とかはモデルに選ばないかもですね」


——(爆笑)


「あと、年齢的なものがあるのであくまでもキャラクター像の参考としての例え話として聞いて欲しいのですが、きり丸も選ばないかもですね。」


——なんでですか!?


「お金を払ったらなんでもやってくれそう……!そう言うんじゃなくてえ」


——(爆笑)


「あとしんべえは良いかも…!」


——確かに鼻水垂らして全力で反応してくれそうですよね!


(編集部:※あくまで例え話です。)


「それで言うと6年生は全員行けそうですね。適度に縛り手を蔑んでくれそう!あと、なんて言うか耽美枠かな……?みんな良さそう!6年生は耽美担当部署!(笑)」


——中在家長次とか良くないですか!?私実はめっちゃ好きなんです!!

「そうですね、エロいですね、無口な男が縛られていく様はいいですね。伏し目でため息つくだけでも絵になりますね。」


——ぎゃーーほんとそう!伊作とか仙蔵とか……

「良いですね。こっちをちゃんと睨んでくれそう。」


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※27分くらいから始まります


(話は進み)


——お話を聞いていると、「拘束=支配」というより、「拘束=解放」という考え方が近いように感じます。

「そうですね。実際、緊縛にハマる方って、社会的な責任が重い人も多いんですよ」


——おお!kirinさんも社長さんですし!

「経営者さんとかですね。常に何かを選択し続けなきゃいけない人たち」

「会社のことを考えて、判断して、責任を負って。休憩がないんですよ」


——確かに!めっちゃ大変!!

「そうそう、でも縛られている間って、何もできないじゃないですか」

「スマホも触れないし、仕事もできないし、選択もしなくていい」

「だから逆に、初めて自由になれるんです」


——縛られているのに、自由になる。

「そうなんです。『今は縛られてるから仕方ない』っていう理由があるので」

「責任を負わなくていい時間が生まれるんですよね」「サウナやお風呂にハマる人が多いのもそういうことなんじゃないかな?」


——なるほど!何もできない時間だからこそ自由、みたいな!?忙しすぎる!!

「だから、土井先生にも当てはまりそうですよね」


——めちゃくちゃ当てはまると思います!!

「土井先生って、常に役割の中にいる人じゃないですか」

「先生だし、上の立場だし、生徒たちを守らなきゃいけないし」

「ずっと責任を負ってる側なんですよね」


——うっ……みんなの土井先生…よいこたちの先生……(勝手に萌える)

「だから、縛られることで初めてその役割から外れられる」

「先生をやる必要もないし、忍者をやる必要もない」

「何もできなくていい理由ができるんです」


——ぎゃーー!!わかりますうううそうして土井半助を一人の等身大の人間として解放してあげたくてそれには(以下長い萌え語り〜中略〜)つまりその状態を成立させるのが利吉ってコト!?


「そうですね(笑)」

「だって利吉も強いじゃないですか。何が起きても何とかしてくれそうな安心感がある。でもその安心感は腕力とかじゃないんですよね」


——そうなんですよだってあの利吉くんですよ!?土井半s(以下長い萌え語り〜中略〜)

「敵に捕まるのと、利吉に縛られるのって全然違うんですよ」

「違いは安心感だと思います。安心できる相手の中で、自由が利かない快楽に身を任せる。そこが大事なんですよね」


——支配とは違いますもんね!?!?

「全然違います」

「奪われるとかじゃなくて、『逃げられるのに逃げない』なんです」


——逃げられるのに逃げない。なんてえっちなんだ……

「土井先生って、本来なら拒否できると思うんですよ。縄抜けもできるだろうし、立場的にも上でいられる。でも、あえてそうしない、自分でその立場を手放しているんです」


——それそれそれそれです!!

「そこが一番色気があると思います。(縄で体は動かないですけど、精神的には)拘束されているんじゃなくて、相手のために自由を預けている状態なので」


——ですよねえええ…ありがとう…土井半助…許してくれて… 

「だから要は、緊縛って縄の話じゃなくて、関係性の話だと思ってるんですよね」


——まじで利土井!

「(笑)」

「そして、その関係性のピークが「ほどく瞬間」かも。縛ってる最中ももちろん綺麗なんですけど、私はほどく瞬間のほうが好きですね」


——はああ!?!確かに!?天才か!?


「カメラを構えて見てても、緊張感がほどけていく表情とか、ふっと力が抜ける瞬間とか、一番無防備な顔が出るので、なんか切なくて…」


——解かれちゃうのが寂しいですよねっっ

「そうそう、その後に残る縄痕も含めて。むしろその後のほうがエロいかもしれない」


——解かれた後が本番ですもんね!!ぎゃー今それ描いてます!

「はは(笑)」

「行為の後に、お風呂で縄の跡を見て、『ああ、あったな』って思い出しますよね、消えるまでずっと残るじゃないですか」


——キスマーク的な!?!?

「そうそう、誰にも言わないけど、自分の中だけには残ってる。その余韻がすごく好きなんですよね」



——忍術学園で土井がその跡つけて普通に授業してたらエロすぎる…!

「この⼈の時間をこれだけ拘束したんだって跡です」


——あぎゃーーーーー!!!!(主催爆死により強制終了)

「あーww」


(最後に緊縛に触れる人に一言お願いします。)

「怖いものじゃないよ、っていうのは伝えたいですね。ちゃんと安心できる関係の中でやるものなので。」






編集後記


終始、主催の解釈を押し付ける形になってしまいましたがお忙しい中、終始にこやかに答えてくださいました!竹田ネロ(kirin)さんありがとうございました!



竹田ネロ(たけだ・ねろ)

株式会社迅風社代表。男装コスプレイヤー、アニソンDJ、コスプレメイク講師。コスプレ歴20年以上。国内外のイベント出演やステージパフォーマンスを行うほか、キャラクターイメージカクテル専門BARを運営。コスプレ文化の楽しさと表現技術の発信を続けている。


竹田ネロさんのX

 https://x.com/nero_takeda


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